『アヴァロン』(Avalon)は、1982年にリリースされたイギリスのロックバンド、ロキシー・ミュージック(Roxy Music)の第8作目アルバム。本作がロキシー・ミュージック最後のオリジナル作品。
ケルト神話で、アーサー王が死後に赴いたとされる伝説の極楽島「アヴァロン」をモチーフに、ブライアン・フェリーの美学が最高点に到達した作品。全英1位の大ヒットとなった。
ロキシー・ミュージックの最高傑作であるばかりでなく、「ロック史に残る不滅の名盤」との評価を確かなものにしている作品。
ブライアン・フェリーの美学の極致ともいえる非常に滑らかな音処理と、AOR的でさえある美しいメロディ、緻密なアレンジ。成熟した大人による、成熟した大人のためのロックと言える。とはいえ、16ビートやシンセサイザーの音に、80年代前半というニューウェイヴ全盛時代の空気はたっぷり詰まっている。
ミックスを務めたのはボブ・クリアマウンテン。彼と彼の本拠地であるパワーステーション・スタジオは本作によって一躍名を上げ、80年代のロックシーンを代表する傑作を数多く生むことになった。