『ソウル・アローン』(Soul Alone)は、アメリカのロック・デュオ、ホール&オーツのメンバー、ダリル・ホール(Daryl Hall)の3枚目のソロ・アルバム。Epic Recordsから1993年にリリースされた。
ホール&オーツとのポップなサウンドとは異なり、アルバムは、よりダリル・ホールのルーツを求めたものになっている。よりソウルフルでジャジーな雰囲気を特徴としている。
プロデュースは、ザ・ファミリー・スタンドのV.ジェフリー・スミス&ピーター・ロードと、元ザ・チャイムスのマイケル・ピーデン。
一見関係が薄いように見えるこの2組だが、実はどちらもSOUL II SOULと繋がっている。本作が出た93年と言えば、テディ・ライリーがマイケル・ジャクソンやボビー・ブラウンとタッグを組んで、ニュー・ジャック・スウィングがピークを極めた直後辺り。そんな時期に米R&Bシーンのメインストリームを尻目に、グラウンド・ビートを昇華した連中と組むあたり、ロンドンとニューヨークを行き来しながら音楽シーンの動向をつぶさに見ていたダリル・ホールならではの選択と言える。
本作は、“僕の音楽的なルーツであるフィラデルフィア・ソウルに、コンテンポラリーな味を足した作品”とのこと。特に日本でヒットした好曲「I’m In A Philly Mood」や、マーヴィン・ゲイの曲に手を加えた「Stop Loving Me, Stop Loving You」などがその典型だが、それをセンターに、エッジィなモダン・グルーヴを追求した楽曲とホール&オーツにも通じるメロウなミディアム~スロウが、何とも香しいコントラストを描く。