『Spirit Chaser』は、オーストラリア出身のゴシック・ロックバンド、「デッド・カン・ダンス」(Dead Can Dance)の7枚目のスタジオ・アルバムであり、4ADレーベルからリリースした最後のスタジオ・アルバム。1996年のリリース。
デッド・カン・ダンスは、オーストラリアでそれほど成功を収められなかったが、その後ロンドンに移り、一年後にオルタナティヴ・ロック界では有名な4ADレーベルと契約。そして、まもなくそのレーベルの代表的なグループのひとつとなった。
この作品では、これまでのトラディショナルな中世に影響を受けたサウンドから、アフリカン、カリビアンのトライバル・リズムに着目。作品全体の土台となっているパーカッシヴなサウンドと中近東よりなサウンドスケープが象徴的である。だが前面にパーカッションを押し出しながらも、他の作品と同じ様に、Brendan とLisa の強力な歌唱力を存分に発揮しており、オリエンタルな編曲とあからさまにロックっぽい要素の融合はデッド・カン・ダンスがたどり着いた一つの到達点と言える。