『Ocean Rain』は、イギリスのポストパンクバンド、「エコー&ザ・バニーメン」(Echo & The Bunnymen)の4枚目のスタジオ・アルバム。1984年5月4日にリリースされ、英国のアルバムチャートで4位、米国のビルボード 200で87位、カナダの RPM 100アルバムで41位、スウェーデンのチャートで22位となった。1984年以来、このアルバムは英国のレコード業界からゴールド認定を受けている。Ocean Rainには、シングル「 The Killing Moon」、「 Silver」、「 Seven Seas」が含まれている。
Oasis、Flaming Lips、Coldplayなど後のバンドにも多大な影響を与えたEcho & The Bunnymenが、前三作での鋭角的なサウンドから一転、ストリングスによりドラマティック感が増し、アコースティックなサウンドに変化した。発表当時こそ、日和った、ネオアコの影響でバニーズ・サウンドの鋭角的な良さが損なわれた、などといわれた本作だが、現在では前三作とは毛色の違う良さが出た一枚として認められる代表作のひとつと評価されている。デビュー以来の性急なビート感は殆ど影を潜め、オーケストラ・ストリングスによるドラマティック感やアコギ使用などによる柔らかなポップ感が前面に出ている。美しきメロディーとサウンドも秀逸な出来栄え。バンド・サウンドとオーケストラとの見事なコラボレーション。ストリングスの響きを効果的に配した、ポップでありながらもサイケデリックかつダイナミックなサウンド・プロダクション/アレンジは紛れもなくワン・アンド・オンリーな秀作となっている。