『Birdy』は、主演ニコラス・ケイジ/マシュー・モディーン、監督アラン・パーカーによる同名の映画のサウンドトラック・アルバムであり、イギリスのロック・ミュージシャン、「ピーター・ガブリエル」(Peter Gabriel)の6枚目のスタジオ・アルバム。1985年のリリース。ピーター・ガブリエルにとっては最初のサウンドトラック・アルバム。プロデューサーは、ダニエル・ラノワ(Daniel Lanois)とガブリエル自身。ガブリエルは、サウンドトラックの新しい曲を作成することに加えて、以前の作品のインストゥルメンタルを使用して、いくつかのトラックの基礎を形成。アルバムには歌詞のある曲は収録されなかった。
ピーター・ガブリエルらしい中近東~アフリカのエスニック・ミュージック志向とラノアのディープなサウンドが見事に融合している。ガブリエルはアルバム『Passion』で「バックグラウンド・ヴォーカルに挑戦した」と、記しているが、本アルバムはその元になった、自身の4(Security)などからの曲を「演/伴奏」を前面に出し、自らのヴォーカルを「後ろ」に引いた作品。
彼のソロ曲のフレーズを再構築して作られたトラックが散見されるが、その中には新たに映画音楽特有の空気が内包されている。
ジャケットに写るBirdyの佇まいも、アルバム全体を象徴している印象だ。