「The Electric Spanking of War Babies」は、アメリカのファンク・バンドであるFunkadelic(ファンカデリック)の1981年のアルバム。9枚目のスタジオ・アルバムである。
Funkadelicは、ジョージ・クリントンが率いるパーラメント・ファンカデリック・オーケストラ(Parliament-Funkadelic)の一部として知られる、ファンクとロックの要素を組み合わせた音楽を演奏するバンド。
本作品は、バンドの初期のサウンドとは異なる方向性を示している。このアルバムでは、より電子的なサウンド、シンセサイザーやドラムマシンの使用、そして一部のポップな要素が取り入れらている。
アルバムタイトルはベトナム戦争と団塊の世代を暗示しており、戦争の痛烈な非難や社会的な風刺を含んでいる。その背景には、1980年代初頭の冷戦時代と、当時のアメリカ社会の政治的な不安や軍国主義の問題に対するクリントンの意識がある。
スライ・ストーンはレコーディング・セッションに参加し、「Funk Gets Stronger (Killer Millimeter Longer Version)」でリード・ボーカルを歌った。
アルバムには、ファンカデリック独特のパーティーで踊りたくなるような楽曲から、より政治的でメッセージ性の強い曲まで、幅広いスタイルの楽曲が収録。代表曲としては、「(Not Just) Knee Deep」と「Electric Spanking of War Babies」がある。
「The Electric Spanking of War Babies」は、Funkadelicのディスコグラフィーの中で一風変わった作品となっており、一部のファンや批評家からは評価が分かれている。しかし、その独自性と政治的なメッセージは、Funkadelicの音楽の重要な要素として認識されいる。
また、カバーアートワークは、ファンカデリックの長年のコラボレーターであるペドロ・ベルによってデザインされたが、裸の女性を輸送するあからさまに男根のような宇宙船が表紙に描かれていたため不適切とみなされ、ファンカデリックがワーナー・ブラザースと契約していた間に「2作連続ミリオンセラー記録を追いかけていた」という事実にもかかわらず、このカバーは修正された。ベルは『戦争ベイビーの電気スパンキング』を改訂し、カバーアートの大部分を覆うライムグリーンの形状のスケッチが画像に修正を行った。
今回掲載しているものは、修正されていないオリジナルカバー。