フィラデルフィア出身のアメリカのファンクバンド、「ブレイクウォーター(Breakwater)」のバンド名と同タイトルのデビューアルバム『Breakwater』。1978年のリリース。
ブレイクウォーターは、チェンジやハイグロスに参加していたケイ・ウィリアムスJr.を中心とした、フィラデルフィア出身の8人組ヴォーカル&インストゥルメンタル・グループ。直球のファンク・ナンバーから、AORテイストのインストまでこなしてしまう確かな演奏力と、ラテン・フレイヴァーが光る「決め」の楽曲を持つアルバム構成が、時代を超えて聴き継がれている。
1978年というディスコ全盛まっただ中の時代に、いわゆる安易なディスコ・プロダクションに流れることなく、正統派のダンサブルなソウル・ファンクをベースに、曲によってはAOR的な味付の楽曲や(すべてがAORではない)、曲によっては当時盛り上がりつつあったフュージョン的なスタイルを取り入れた楽曲で多様性を持たせながら、アルバム全体がガッチリとしたキャッチーなプロダクションで統一されており、このアルバムの非凡さを印象づけている。
フリー・ソウルのコンピの定番と言える、オープニングを飾る「Work It Out」を始め、時代を超えた名盤と言える。